令和8年度 第1回虐待防止研修
会議名:SORA時津 第1回虐待防止研修
開催日:2026年5月27日(水)
時 間:13:15~14:00
場 所:学習スペース室
出席者:5名
欠席者:1名
1. 研修の目的(運営基準に基づく実施根拠)
児童福祉法及び障害者虐待防止法、並びに指定基準に定められた「虐待の防止」及び「身体拘束等の禁止」の規定に基づき、従業者への定期的な研修(年2回以上)の一環として実施。 事業所内における虐待・不適切な関わりの未然防止、早期発見の体制を強化し、職員一人ひとりの権利擁護意識を高めることで、適切な療育・支援を組織的に担保することを目的とする。
2. 研修内容と主な講義事項
厚生労働省発行の「障害者福祉施設等における障害者虐待の防止と対応の手引き」に基づき、以下の項目について講義および資料の確認を行った。
- ① 障害者虐待防止法における5つの虐待類型と事業所内虐待のリスク
- 身体的虐待、性的虐待、心理的虐待、ネグレクト、経済的虐待の定義。
- 特に心理的虐待に該当し得る「スピーチロック(言葉による行動制限・『ダメ』『座りなさい』の連発)」の危険性について。
- ② 「不適切な関わり(グレーゾーン)」の組織的な定義と早期発見
- 虐待にエスカレートする前段階の「不適切な関わり」を芽のうちに摘むため、子どもをあだ名や呼び捨てで呼ぶことの禁止、他の利用児の前での叱責などの不適切事例を具体的に共有。
- ③ 身体拘束廃止に向けた「緊急やむを得ない場合」の3要件の再確認
- 身体拘束は原則禁止であること。例外的に行う場合の3要件「切迫性」「非代替性」「一時性」の定義を厳格に確認。
- 万が一実施せざるを得ない場合の「組織的判断の手続き」「保護者への事前説明・同意」「実施記録の義務化(時間・態様の詳細記録)」の徹底について。
- ④ 通報義務と虐待防止委員会(組織体制)の機能確認
- 従業者による虐待の「疑い」を発見した場合の、自治体(障がい福祉課等)への直接の通報義務(職員個人の法的義務)について確認。
- 苦情解決窓口、虐待防止担当者の役割分担を明確にし、風通しの良い組織づくりの重要性を共有。
3. 意見交換・グループワークの要旨(実務に即した具体的な振り返り)
当事業所の多職種連携(保育士・理学療法士・児童発達支援管理責任者)の強みを活かし、日々の療育における具体的リスクと対策についてディスカッションを行った。
【保育・児童指導員の視点】
集団活動(運動レクリエーションや創作活動)の際、指示が通りにくい児童に対し、注意の声が大きくなるリスクがある。これは心理的虐待やスピーチロックに繋がりかねない。大声で制止するのではなく、事前の環境調整(個別の視覚的スケジュール提示や、集中できるブースの配置)など、動機付けを工夫する支援へ統一する。
【理学療法士(PT)の視点】
粗大運動やリハビリテーション、姿勢保持の介助において、安全確保のための身体接触が「強制的な行動制限(身体的虐待)」と捉えられないよう注意が必要。必ず「今から〇〇するね」と本人に丁寧に説明・同意を得てから触れること、また支援計画書に基づいた客観的かつ適切な介助手順をスタッフ間で共有することを徹底する。
4. 今後の課題・組織としての次期アクションプラン
- Plan(計画):今回の研修内容をベースに、各自「不適切な関わりに関するセルフチェック」を実施するか検討行う。
- Do(実行):日々のヒヤリハット報告書に、児童の怪我だけでなく「スタッフの強い口調」や「ヒヤリとした関わり」の兆候も積極的に記載・報告する。
- Check(評価):集積されたヒヤリハットやセルフチェックの結果を、次回の虐待防止委員会にて分析・評価する。
- Action(改善):分析結果を踏まえ、次回の従業者研修では「具体的な事例検討(ケーススタディ)」を行い、より実践的な予防策へ繋げる。