Training

訓練

救急対応訓練を実施しました。


令和8年度 救急対応訓練

【訓練概要】

  • 日時: 2026年9月8日(火) 13:00~14:00
  • 場所: 児童発達支援・放課後等デイサービスSORA時津 プレイルーム
  • テーマ: 気道内異物除去(誤飲・窒息対応)訓練
  • 参加者:職員6名


【訓練の目的】

おやつや教材などの誤飲による窒息事故が発生した際を想定し、発見から第一報、周囲の児童の安全確保、気道内異物除去の応急処置(背部叩打法等)、119番通報、救急隊への引き継ぎまでの流れをシミュレーションし、スタッフ間の連携力向上と初動対応の迅速化を図る。


【訓練シナリオ(想定)】

  • シチュエーション: おやつの時間、または制作活動中に、利用児童が誤って小さな玩具(またはおやつ)を喉に詰まらせ、咳き込んだ後に声が出なくなり、苦悶の表情を浮かべた。


【訓練の実施内容と手順】

  1. 異常の発見と第一報(インシデント発生)
    • 発見スタッフが大きな声で「〇〇くん(さん)が喉を詰まらせました!応援をお願いします!」と周囲に周知。
  2. 応援スタッフの駆け付けと役割分担
    • スタッフA(発見者): 当該児童の応急処置(気道内異物除去)を開始。
    • スタッフB: 119番通報および管理者への報告、玄関での救急隊誘導を担当。
    • スタッフC: 現場周辺にいる他の児童を速やかに別室(安全な場所)へ誘導し、パニックを防ぎながら見守る。
  3. 応急処置の実技(気道内異物除去)
    • 意識がある場合の「背部叩打法(はいぶこうだほう)」を実施(訓練用人形、または手順の確認)。
    • 状態が悪化し意識が消失した場合を想定した、胸骨圧迫(心肺蘇生)への切り替え手順の確認。


【振り返り・意見交換(議事録)】

① 良かった点・スムーズにできたこと

  • 第一報の声出しが大きく、他のスタッフがすぐに駆け付けることができた。
  • 他の児童の誘導役(スタッフC)が迅速に動いたため、周囲の動揺を最小限に抑えられた。
  • 背部叩打法の基本的な手の当て方や、力の入れ具合のポイントを全員で再確認できた。

② 課題・改善点として挙がった意見

  • 【連絡体制について】 119番通報時に「住所や施設の名前」を慌てて言えなくなる可能性があるため、電話の近くやマニュアルに施設情報を分かりやすく掲示しておくべき。
  • 【物品の確認】 異物除去や救急時に必要な物品(AED、救急箱、インシデント用の導線など)の置き場所を、全スタッフが再度把握しておく必要がある。
  • 【声かけの具体性】 窒息のサイン(チョークサイン:両手で喉をかきむしる仕草)を見逃さないための観察ポイントを共有した。

③ 今後の対策・決定事項

  1. 事業所内の目立つ場所(事務所電話付近など)に「119番通報時の必要情報シート(住所・施設名・特徴)」をラミネートして掲示する。
  2. 次回の訓練では、今回出た課題を踏まえて「ノーアナウンス(突然の開始)」での実践形式のロールプレイングを行う。
  3. 今回の訓練内容を全職員(シフト勤務者含む)に共有し、マニュアルを改訂する。



気道内異物除去(背部叩打法)および心肺蘇生(CPR・AED)の対応手順

1. 段階ごとの全体フロー

【異物による窒息の発生】

       ↓

【意識がある場合】 ――> 背部叩打法(はいぶこうだほう)

       ↓ (異物が取れず、反応がなくなる / 意識消失)

【意識・呼吸がない場合】 ――> 119番通報・AED手配 + 心肺蘇生(胸骨圧迫・人工呼吸) + AED装着


2. 第一段階:背部叩打法(はいぶこうだほう)の手順

利用児童が喉をかきむしるサイン(チョークサイン)を示し、声が出せない・苦しそうにしているが、まだ意識がある状態で行います。

  • 体位の保持:
    • 児童を少し前傾姿勢(おじぎをさせるような姿勢)にさせます。乳幼児や立位が難しい場合は、膝の上に腹這いにさせたり、椅子の背もたれに前屈させたりして、頭を低く保ちます。
  • 打つ位置と手の形:
    • 救助者は児童の背中側に立ち、片手で児童の胸を支えながら体を保持します。
    • もう片方の手のひらの付け根(手根部)を使い、左右の肩甲骨の間(背中の中央)を、しっかりと勢いをつけて力強く4〜5回連続して叩きます。
  • 注意点:
    • 異物が出てくるか、あるいは「激しく咳き込む」「声が出る・泣く」「息を吸い返す」ようになるまで、または「意識がなくなる(反応が消える)」まで継続します。
    • 指を直接口に入れて無理に異物をかき出そうとすると、かえって異物を奥へ押し込んでしまう危険があるため、見えている場合を除き原則として行いません。


3. 第二段階:意識消失から「心肺蘇生(CPR)」への移行

背部叩打法を行っても異物が取れず、児童がぐったりして反応がなくなった(意識が消失した)場合、直ちに心肺蘇生(胸骨圧迫)へ切り替えます。

  • 応援の要請と役割の再分担:
    • 「意識がありません! 119番通報とAEDを持ってきてください!」と周囲に大きな声で指示を出します(通報担当者を具体的に指名する)。
  • 胸骨圧迫(心臓マッサージ)の開始:
    • 児童を硬くて平らな床の上に仰向けに寝かせます。
    • 胸の真ん中(胸骨の下半分)に、両手の付け根を重ねて置きます(乳幼児の場合は指2本など体格に合わせて調整)。
    • 胸が少なくとも3分の1の厚さ沈むほど、強く、速く(1分間に100〜120回のテンポ)、絶え間なく圧迫を続けます。
  • 口の中の確認(異物の確認):
    • 胸骨圧迫の最中や人工呼吸を行う前に、口を開けた際に異物が見えている場合のみ、指を使って慎重に取り除きます(見えない場合は無理に探らない)。


4. 第三段階:AED(自動体外式除細動器)の装着と運用

AEDが到着したら、心肺蘇生と並行して速やかに使用します。

  • 電源を入れる:
    • AEDのケースを開け、電源ボタンを押します(自動で音声ガイドが流れる機種もあります)。音声ガイドに従って冷静に行います。
  • パッドの貼付:
    • 衣服を脱がせ、胸の肌に直接AEDパッドをしっかりと貼り付けます。
    • 未就学児(おおむね6歳未満)の場合: 小児用モード、または小児用パッドを使用します(ない場合は成人用パッドを胸と背中に挟むように貼るなど、機種の指示や音声ガイドに従います)。
  • 心電図の解析と電気ショック:
    • 「体に触れないでください」と周囲に大声で注意を促し、解析ボタンまたは自動解析を待ちます。
    • 「電気ショックが必要です」と指示が出た場合は、誰も児童に触れていないことを確認し、ショックボタンを押します。
    • ショック不要、またはショック完了の指示が出たら、直ちに胸骨圧迫を再開します。


5. 救急隊引き継ぎ時の重要情報(申し送り項目)

119番通報時および救急隊が到着した際、正確にスムーズに情報を渡せるよう、以下の項目を記録・口頭伝達します。

  • 発生時刻と状況: 何時何分頃、どのような活動中(おやつ、工作、遊具など)に発症したか。
  • 原因物(疑い含む): 何を口に入れた可能性があるか(大きさ、材質など)。
  • 実施した処置と反応: 背部叩打法を何回行ったか、意識が消失した時刻、胸骨圧迫を開始した時刻、AEDによるショック回数。
  • 児童の既往歴・アレルギー: てんかん発作の有無、既往疾患、服薬情報、食物・薬剤アレルギーなど。


【訓練時の様子】

背部叩打法

095-865-7803