令和8年度 感染症対策訓練
(送迎時における感染予防徹底及び移動途中の体調不良児発生時における初動対応訓練)
- 日時: 2026年7月23日(木) 16:30 ~ 17:30
- 場所: 送迎車両内(ワゴン車)及び 敷地内駐車場・玄関エリア
- 参加者:職員5名
- 欠席者:1名
- 訓練テーマ: 送迎時における感染予防徹底及び移動途中の体調不良児発生時における初動対応訓練
1. 訓練の目的・背景
送迎車両内は「密閉・密集・密接」が生じやすく、移動中に急な発熱・咳等の体調変化が発生した場合、二次感染リスクが著しく高まる環境である。
本訓練では、通常送迎時の予防措置(換気・手指衛生)の標準化に加え、送迎途中に発熱・体調不良を訴える児童が出た場合の「初動対応・隔離・事業所連絡・到着後の安全誘導・車内消毒」の一連の流れを実践形式で検証・徹底することを目的とする。
2. 想定シチュエーション・ロールプレイング設定
- 【設定概要】 学校へのお迎え完了後、児童4名と運転員1名・添乗職員1名を乗せた送迎車が事業所へ移動中。
- 【発生イベント】 移動開始10分後、後部座席の児童A(8歳)が「寒気がする」と訴え、激しい咳込みを開始。体温測定を行うと38.2℃の発熱を確認。他児童3名が同乗する車内空間において、速やかに感染拡大防止措置および到着後の受け渡し連携を実施する。
3. シミュレーション実施内容及びタイムライン
【フェーズ1】乗車前・発車時の基本予防対応
- 乗車前に全児童への非接触体温計による検温とアルコール手指消毒を実施。
- 車内換気の徹底:エアコン稼働時も「対角線上(運転席窓と後部右側窓)の窓を約2〜3cm常時開放」し、空気流動を維持。
【フェーズ2】途上発熱発生時の初動対応(車内)
- 状態把握と初期保護: 添乗職員が即座に個人防護具(不織布マスク・サージカルガウン・使い捨て手袋)を着用。児童Aに不織布マスクの追加着用を促す。
- 車内ゾーニング: 可能範囲で他児童を前列・反対側座席へ移動させ、児童Aとの物理的距離(可能であれば1m以上)を確保。
- 換気の強化: 車内の空調を「外気導入モード」に変更し、安全を確認した上で窓の開放幅を広げて即時換気。
- 事業所連絡: 添乗職員より事業所(児発管・管理者)へ電話連絡。「児童Aの発熱(38.2℃)・到着予定時刻(約10分後)」を報告し、玄関側での受け入れ準備を要請。
【フェーズ3】事業所到着時の誘導・引き継ぎ対応
- 事業所側の受け入れ: 報告を受けた児発管が「静養スペース(隔離個室)」の準備と専用動線の確保を行い、防護具を着用した職員が駐車場で待機。
- 児童の誘導分離: 到着後、まず健康な他児童3名を一般動線からプレイルームへ誘導。その後、児童Aを別動線(表玄関)から静養室へ直接案内。
- 保護者連絡: 管理者より保護者へお迎えの要請連絡を即座に実施。
【フェーズ4】送迎車両の拭き上げ・消毒処理
- 降車完了後、担当職員がPPE(防護具一式)を着用し、車内の消毒作業を実施。
- 児童Aが座っていたシート、シートベルト、ドアノブ、手すり、窓ガラス等を次亜塩素酸ナトリウム液(0.05%)およびアルコールワイプを用いて一方向に消毒拭き上げ。
4. シミュレーションで判明した課題および改善策
| 項目・分類 | 訓練で確認された課題・手技の不備 | 今後の具体的改善策・運用ルール |
| 1. 車両常備品・配置 | ・車内に予備マスクや手袋、体温計はあったが、運転席後ろのポケットの深くに散在しており、走行中に取り出すのに手間取った。 | ・全送迎車に「送迎用感染対策エマージェンシーポーチ(PPE・ワイプ・体温計・ゴミ袋をセット化)」を作成し、助手席下に定位置固定する。 |
| 2. 換気基準の統一 | ・窓の開け幅が職員によって「数ミリ」から「5cm以上」までバラつきがあり、雨天時や高速走行時の明確なルールがなかった。 | ・「対角線上に約2〜3cm」を標準とし、送迎マニュアルおよび車内サンバイザー部分に換気基準ステッカーを掲示する。 |
| 3. 事業所連携・連絡 | ・車内からの第一報時、到着予定時刻や児童の状態(体温・症状)の伝達が一部曖昧になり、受け入れ体制構築に若干のタイムラグが生じた。 | ・車内連絡時の報告フォーマット(①児童名 ②体温/症状 ③到着予定時刻 ④他同乗者の状況)をメモ化してポーチ内に常備する。 |
| 4. 車内消毒手技 | ・消毒作業時、シートベルト等の布地部分に対する消毒方法(吹き付けか拭き取りか)で戸惑いが見られた。 | ・車内消毒用チェックリスト(部材別の適切な消毒剤と拭き上げ順序)を車内および玄関消毒エリアに掲示する。 |
5. 総括・管理者所感
本訓練により、送迎車内という限られた空間・人数の中で急な体調不良者が発生した場合の初動対応プロセスを、全職員で具体的に体感・共有することができた。車内での隔離限界や備品配置の課題が明確になったことは大きな収穫である。
「送迎マニュアルの改訂」を完了させ、日常の送迎業務における感染防止体制をより強固なものとしていく。
【訓練写真】





